日曜、朝ごはんメモ
掲載日 「2009/09/27」 ※最近の過去記事は → こちら 築地 「長崎漁連」で買ったアカカマス。
おうちの魚焼きロースターで焼いたところ、なかなか表面がパリッ!と焼きあがらないので 「カマスって、やっぱり水っぽいのかなぁ?」 と思いきや・・・
なんとコレ、水っぽいんじゃなくて アブラが載りまくりでジューシー最高!なのでした☆
おいしいっ♪
さて一人暮らしだと朝ごはんも話し相手がいないので、寂しくDVDなど見ながら。
「ジェイミー・オリヴァーのグレート・イタリアン・エスケープ」 (写真下・右)
ご存知の方も多いかと思いますが、ジェイミー氏は英国料理界の人気シェフ。
話題作 「スクール・ディナー」 では英国公立学校の嘆かわしい給食事情の改革に取り組んだり、また 今年4月に開催されたG20金融サミットで総料理長をつとめた際 には、日本の洞爺湖サミットから教訓を得ていたというエピソードなども。
で。今回のイタリア旅行記は・・・ 意外にも、食文化や学校給食ネタで 「スクール・ディナー」 と好対照 かも?と思えました。
まず 英国 の一般消費者ならびに学童の食文化センスたるや・・・
・給食はジャンクそのもので、材料費は1人あたり約80円。子供たちは、素材の原型をとどめないペースト成形タイプの食品をフライにしたものばかり食べており、生鮮食品の形やニオイが感じられる食べ物には激しい拒絶反応を示す。
・その結果、15歳の年齢層でも大半の子供がネギなど主要な野菜の形を知らない。
他方、イタリア の「貧しいと言われる町」を訪れてみると・・・
・4歳の子供でさえ、ナスやセロリ、フェンネル、アーティチョークなどを見れば、ほぼ100%の正答率で名前を言える。
( なおワタシは、フェンネルがどんな形で収穫されてるか知りませんでした(汗) )
・学校給食の材料費は1人あたり約200円。素材も調味料もすべてが有機素材。調理場のスタッフに英国の学校給食サンプルを見せると、気持ち悪がって「捨てて!捨てて!」と騒ぎ出す始末。
・・・さて。これを見て、
「 イタリアって、本物のグルメが育つ食文化 があるんだ! 」
少なくともワタシはそう思ったのですが。
しかし、これには 話の続き があるんですねー。
このDVDで、ジェイミー氏はイタリア各地をめぐって地元の食文化に触れ、自分自身も料理をつくって地域住民の皆さんにふるまうのですが・・・
イタリアの、郷土色が豊かな土地に住む人って
料理については、おそろしく保守的 なんですと。
南イタリアの人に、北イタリア風の料理を混ぜて出したら
「 リゾット!?、そんなもんが食えるか!! 」
・・・と、突っ返される(笑) ←( ほぼ半世紀前の “関西人に納豆” パターン )
また何を作っても、「ここの味じゃない」 の一言でダメ出しをくらう。
ま、テレビ番組なので一定程度の誇張も入ってるだろうとは思うのですが。
知識は皆無でジャンクフードまみれ、そのレベル内で「何でもOK!」の食文化と。
知識は完璧で有機素材100%が当然、ただし新しい味は頑として拒否する文化と。
「バカボンのパパと星一徹、父親にするならどっち?」 に匹敵する
“究極の選択” かもねぇ、これは・・・☆
※ 参考: → ある日本人男性の証言。
「 うちの子供には 1,400種類ぐらい サカナを食わせてるんですけど。
うちに小包が届いたら、子供が “これサカナだったら父ちゃん殺してやる”
とか言うんです。だから子供にサカナとか食べさせるのは実は良くないのかも 」
・・・ 昨日は 東京ビッグサイトのイベントに行かず昼寝してたワタシでした。
この週末、やたらと眠いです。zzz...
→ ちなみに秋葉原では、眠気をさますのに良いお店ができるとか・・・☆
ちなみに今日は、 東京タワーの下でサンマ祭り!だそうですネ。
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コメント
英国の話は、すごいですね。
現在の食生活についてもうちょっと知りたい気も。
「イギリスはおいしい」からいく年月・・・今も変わってないのでしょうか。
保守的という部分で、以前テレビでアフリカの人達に、日本のシェフが現地の食材で創作料理をふるまったとき、現地の男性が、見た瞬間にそれを
ポーーーーーン!!
と、大地のかなたに投げたのを思い出しました。
あれは保守的っていうより「見たことない気持ち悪いもの」ってことだったんでしょうか・・・。シェフのフクザツな表情が忘れられません。
投稿: おざわゆき | 2009年9月27日 (日) 12時14分
こんにちは。
私が子供の頃、お弁当が地味でクラスメイトから「おばあちゃんのおせち料理みたい」とからかわれたり「きたない」と言われて母に抗議したことがあります。今になってずいぶんと贅沢させてもらっていたのだなと感謝しています☆なにしろ出汁まで本枯節で毎朝仕事があって忙しいのに削って料理してましたから、その他の食料品にまでヒステリックなくらい気を使ってくれていました。その上想像力が損なわれるからって理由で家にテレビがありませんでした。高校生くらいから「もう十分でしょ」って寛容になりましたが^^;長々とすいません。この記事で母への感謝を思い出しました。
私も子供ができたら少なくともお野菜やお魚の名前を答えられるように育てたいです。でも私の母はちょっとやり過ぎですよねぇ・・
カマスいいですね~、今日の夕飯は秋刀魚とカマスにしようと思います♪
投稿: はーるん | 2009年9月27日 (日) 14時10分
◆おざわゆき様、
そう、英国エッセイといえばリンボウ先生こと林望氏!
なつかしいですね~☆
ワタシが初めて拝読したエッセイのタイトルは、まさに野菜ネタで
「塩はふるふる野菜はゆでる」というものだったかと。
> 日本のシェフが現地の食材で創作料理を
「せめて一口ぐらい味見してくれよ!」とシェフは言いたかった
でしょうねぇ。
「おいしい・まずい」の区別よりも、まず「安全か危険か」
が死活的に重要な生活環境であれば、知らない味は基本的に
危険信号!ってことなのかも・・・☆
◆はーるん様、
残念ながら食育の世界でも、悪化が良貨を駆逐するという傾向は
強いかなと思いますね・・・ワタシ自身も、胸の痛む思い出が
いくつか心のトゲになって残ってます。
子供の目には、奥ゆかしい手づくりの味わいよりも、ハデハデな
テレビCMと共に送り出される色あざやかな工業規格品のほうが
断然、見栄えよく見えますからねー。
また、それ以上に「あいつだけ、みんなと違うものを食べてる」
ということは仲間はずれ・イジメに直結しますから・・・
そのへんを考えると、心ある親は悩ましいところでしょう。
・・・ともあれ、
> 今日の夕飯は秋刀魚とカマス
おや。一気に2本、いっちゃいましたか?(笑
投稿: つきじろう | 2009年9月27日 (日) 22時07分
ジェイミーって、あのジェイミーですね!バイクに乗ってお買い物♪からはじまり~って昔よく見てましたっ。早口のシャベリがよくって、しょっちゅう舌なめずりしてるから「食べるの好きだろうな~」って思わせる男の子でした。ちなみに、日本の包丁愛用してましたよ。ええっ!!今、やっぱし太りましたね(><;
ワタシの一番の友達が、小学生時代をイギリスで暮らしたんですが・・・まず驚いたのは小学校に給食係がないこと。で、お昼はカフェテリアに行って手にしたトレーにメイン・パン・デザートなどなどおばさんについでもらう・・・。みんなの苦手なデザートは牛乳で甘く煮た米だったそうです!つきじろうさん、牛乳ご飯いかが~(^◇^m
サンマ祭りすごい盛況みたいですね~
(←太ったサンマ・・・のつもり
投稿: 早坂 | 2009年9月27日 (日) 22時17分
う~ん、いろいろと考えさせられる内容ですね。
オーストリアではこの中間程度で、有機栽培に非常に興味があるものの(ザルツブルク州が一番有機栽培に関心のある地域)、別に有機栽培だけにはこだわってないですし、食べ物には以前非常に保守的だったはずが、ここ15年~20年の時間をかけて、流通の問題も解消し、寿司を誰もが認知するようにもなってます。
ところが一方山の中の出身者には、「魚」(地元の淡水魚も含めて)を食べるなんて信じられないという人もまだまだ居ます。
まあどれも程々が良いのでしょうか???
投稿: sepp | 2009年9月28日 (月) 03時11分
◆早坂様、
そうそう、「あの」ジェイミー。「ラブリーダイニング」の
シリーズ、ご覧になってましたか。
「英国式バーベキュー」とか、美味しそうだけど要するに彼が
その場で勝手に考えただけとしか(笑
> 早口のシャベリがよくって、
材料を切り刻むのにマナ板を使わず、ダイニングキッチンの
天板のうえで庖丁ガシガシやるのもワイルドだなぁと・・・☆
> メイン・パン・デザートなどなどおばさんについでもらう
「スクールディナー」では、彼が実地にチャレンジする学校の
給食おばさん、ノーラさんって人が強烈なキャラで、あまりにも
トークが冴えてるので「この人、じつは俳優じゃないの?」と
ネタの仕込みを疑ってしまうほどの存在感でした。
> つきじろうさん、牛乳ご飯いかが~(^◇^m
じつは、ベビーフードの「牛乳粥」は好物です。
蜂蜜を入れたら仏教伝説のスジャータ特製粥に・・・!?
あ、サンマもあと1度くらい食べておきたい・・・☆
◆sepp様、
> 別に有機栽培だけにはこだわってないですし、
イタリアの地方都市、それも経済的に恵まれてない町では
保存も流通も未発達なので、そもそも「食材といえば地元の
有機素材しか無い」ってのが実情・・・てな描き方でした。
ご指摘のオーストリアの昨今といえば、ちょうど中国本土に
似てるかもしれませんねー。
そもそも魚を「生」で食べること自体、あちらの国民には
その数千年の歴史において画期的と言われますし、それで
今世紀は漁業資源が苛烈な争奪戦になるとも・・・。
> 「魚」(地元の淡水魚も含めて)を食べるなんて
どことなく、ヴァイキングの民族的終焉にまつわる話を
思い出しました。
彼らのうちグリーンランドに渡った一派はイヌイット族に
追い詰められ滅ぼされたとされますが、衰退の間接的要因
としては彼らが魚を食べることを嫌がって食料難に陥った
からだ、という説もあるとか。
> まあどれも程々が良いのでしょうか???
結局、その結論に落ち着きますね(笑)
作家の故・開高健氏は中国の歴史を概観して、モンゴル民族が
あの中国を長期間支配したにもかかわらず、彼らの食生活は
中華的美食に何の未練も示さず、百年一日どころではない
古代以来の質素単純きわまる「羊の水炊き」に回帰・充足して
いることを特筆してましたっけ・・・☆
ま、現代ニッポン人の食文化の「自由さ」は、ある意味では
外国人から「異常」にも見えるほどだそうですが。
http://taizo3.net/hietaro/2009/09/post-104.php
これとか、イタリア人が拒絶反応を起こしそうなピザとか(笑
http://lenca.exblog.jp/12462614/
あ、そういや「冷製パスタ」って日本食をヒントに考案されたん
でしたっけ?
(余談のキリが無いので、このへんで失礼・・・☆)
投稿: つきじろう | 2009年9月28日 (月) 04時18分
つきじろう様。
ジェイミーのイタリア旅行記、テレビがあった頃(笑)みましたー。
ほんと、イタリアという歴史深い国は。。
一度建て増しされた教会での待ち合わせの時、新しい祭壇のほうで集合ねー、といわれると350年の祭壇。古い方は600年だったかな。
もう、ドイツ語圏とはまったく規格違いますから。。(爆
食がこれほどコンサバになるにはいろいろと理由もあるでしょうが、見事なほどそういう因子の揃った国であると思います。
歴史の古さ、家系の伝統、家族のつながり、国民の誇り、地域社会の強さ、根強いローマンカトリック。。。
善くも悪くも愛すべき頑固者です。
モンゴル民族のお話など、感心しながら読ませていただきました。未だに『新しい食べ物』であるピッツァを馬鹿にする北イタリアの老人を思い、モンゴルはアジアのイタリアかもしれないと思いました。
投稿: lara | 2009年9月28日 (月) 21時18分
イギリスの学校の給食の酷さは、ピーター・メイルという英国人作家の
「南仏プロヴァンスの木陰から」というエッセイにも描かれております。
(文庫だとP139の後ろ4行から始まります)
しかし召し上がられた食事とご紹介のDVDとでは、雰囲気が
合わないような(^_^;)
投稿: 神崎 | 2009年9月28日 (月) 22時01分
◆lara様、
> 善くも悪くも愛すべき頑固者
よその土地の味を受け付けないイタリアン・ローカルの皆さん、
もしかしてテレビの料理番組や本屋さんの料理本なんかは
見ないのかなぁ・・・?と、なんとなく気になりました☆
◆神崎様、
> ピーター・メイルという英国人作家
ふむふむ。ワタシの場合、イギリスの子供が何を食べているか
初めて読んだ本で衝撃を受けたのはチャールズ・ディケンズの
小説だったかと・・・あれは孤児院とかを舞台にした話なので
極端ですけど(笑
> 召し上がられた食事とご紹介のDVDとでは、雰囲気が
根本は同じだと思うのですが、見た目が違いますかね。
ツール・ド・フランスと朝の天安門広場みたいに・・・
投稿: つきじろう | 2009年9月29日 (火) 07時45分
カマスの季節になりましたね~
「カマスの焼き食い 米一升」・・・と言われるほど
美味しい魚です~
水カマスはイマイチですが・・・・本カマスは
本当に美味いですよね~
食べたくなってきた~
投稿: マグロ君 | 2009年9月29日 (火) 15時37分
◆マグロ君、
ホンカマス=アカカマスでしたっけ。安くてうまい魚ですね!
水カマスも、上手に干物にすれば美味しいとか・・・?
投稿: つきじろう | 2009年9月29日 (火) 19時46分