自炊メモ: 鯛のお造り、ほか
掲載日 「2009/05/17」 ※最近の過去記事は → こちら
自炊ネタでイタリアン(もどき)が続きましたが・・・
ここらで和食の基本に戻ろうと、タイをいただくことに。
和食の魚で “基本にして頂点” と言えば、やはり タイ。
クラシック音楽で言うなら バッハ!、ラーメン二郎で言えば 三田本店!、
というような存在かと・・・☆
「山麓」 のカレーで腹ごしらえを済ませ、場内の 「富士恭」 でお買い物。
そして場外に出て、野菜をあれこれ・・・
“ へへ・・・ダンナ。じつは 今日、マル秘 の 芽ネギ があるんですぜ ”
“ おっ?、何でぇ?(ニヤリ)・・・そいつぁ興味あるじゃねぇか ”
↑
“ どーもー☆、京丸姫ネギ でーす♪ ”
・・・ という、早坂様の脳内漫才 を思い出した一品(笑)
( 京丸姫ネギ = 「キョウマルヒメネギ」 = 今日・マル秘・芽ネギ! )
さて帰宅して、台所へ。
お店で 「一番小さいの」 を選んだつもりが、このサイズ(汗
天然マダイ (キロあたり2,300円 × 1.9キロ = 4,370円+税)
先日のアクアパッツァ の続きになるけど。家庭用のフライパンって、だいたい直径30センチぐらい・・・
で、築地で尾頭付きの魚を買ってくると、これがすぐ40センチ超え!
丸ごと調理するには、ナベから尻尾がハミ出すってわけですねー。
まあ今回、ナベは使わないけど。
まずは、台所が小さいので魚をポリ袋に包んでウロコを落として・・・。
タイの子 が出た。メスだったか・・・オスなら 白子 がゲットできたのに!、ちょっと残念(笑)。まあコレはコレで美味しいので、煮付けにでも。
身のほうは三枚におろして、ピンセットで骨抜きをして・・・
皮をひく・・・と。
皮と身のあいだに包丁を入れたら、そのまま包丁をぺったりとマナ板に押し付けるように固定して、皮の端っこを強くつまんで皮を前後に動かしながら引いていきます。
上手な人がやれば、もっと皮目の模様がキレイに出ます(笑)
皮(写真は折りたたんだ状態)も美味しく料理できるから、捨てちゃダメですよ。
昆布で包んで、冷蔵庫へ。一晩寝かせて 昆布締め に。
もう片方の半身は 焼き霜造り にしたいので、皮をつけたまま冷蔵庫へ。
アラのほうは、かなり強めに塩を振ってから冷蔵庫へ。 ↑
( 中骨に身がたっぷり残ってて・・・ もうちょい練習が必要ですネ )
これは、あとで 潮汁 のダシ用に・・・☆
さて、翌朝。
野菜や豆腐は、築地で買ったのと近所のスーパーで買ったのと、いろいろ・・・
お料理の教科書は、柴田書店「魚づくし」。
で・・・ こんな感じ。 シロウト仕事のお造りはさておき(笑)、器が素晴らしい!
このお皿は、えのきがま様 こと 武内立爾様 の作品です~♪
焼き霜造り。
かっぱ橋の道具屋街で購入したガスバーナーで炙りましたです。
手にサカナの脂がついていたので、着火したとき手が滑りそうになってヒヤリ☆
それと、皮の水分をよく拭き取っておかないと焼き目がつかないので注意(笑)
左: タイの昆布締め、イクラおろし和え。
右: タイ皮とワカメの白酢和え。
ミツバをさっとゆでて、大根おろしとイクラをあわせ、醤油とレモン汁(できればスダチが良い)で味つけ。これに、昆布締めにしたタイの身を和える。
白酢和えは木綿豆腐をつぶして(←手抜き。本当は、すり鉢を使う)、ワカメと、ゆでて棒型に切ったウドをあわせる。
砂糖、酢、醤油で味を整え、ゆでて細切りにしたタイの皮を和える。
教科書のレシピでは「練りゴマ」も入れることになってたけど失念☆
タイの子 は・・・ 酒と味醂と醤油、それに昆布を加えてお鍋でグツグツ☆
冷めるときに味がしみるので、火をとめたら静かに置いておきます。
食べる直前に切り分けてお皿へ。
→ 早坂様の記事 を拝見して、ぜひ次はグリンピースと季節の野菜を!と決意。
昆布締めタイの子持ち昆布巻き。
子持ち昆布は、水で塩抜き・・・ そのあと水っぽさを除くために酒で洗います。
あとはキッチンペーパーで水気を拭いて、小さく切ってスタンバイ。
一緒に巻くのは、マル秘の・・・じゃなくて京丸姫ネギ☆
昆布締めタイのウニ巻き。
こちらの箱ウニも、「富士恭」で購入。(ロシア産で1,100円)
ちなみに、ウニ巻きと焼き霜造りとタイの子の煮付けは、教科書とは別のネタ。
なお、昆布締めにしておいたタイは・・・
昆布締めの身は、締まっているので切りにくいですねぇ~。
しかもアブラが載ってて、これが包丁の刃に吸い付くので、ますます難しい☆
プロの仕事とは似ても似つかず(苦笑)
「そぎ切り」というには分厚すぎる身になってしまいました☆
「三枚おろし → 昆布で包んで締める(一晩) → そぎ切り」 という順序よりも、
「三枚おろし → そぎ切り → 昆布に並べて締める(短時間)」 のほうが良いかも。
カブは細切りにして、さっとゆでた茎の部分を細かく切って塩を振り、即席漬けに。
生のユズは手に入らなかったので、フリーズ・ドライ品を。これは意外と使えます。
で、タイの小カブ和え。
ここでまたレシピ忘れ(汗)。最後に糸状の塩昆布を混ぜなきゃ☆
ま・・・(苦笑)、自分で食べるぶんには良しとしましょうか。休日の朝、9時ごろです。
さっさと朝酒にするべし!
< 今回のポイント >
・和え物3種は、先に作って冷蔵庫で冷やしておけばいいですね。刺身と違って表面が乾いてこないのが利点です。
・タイの子は、ほんのり温かいのが美味しく感じます。
・昆布締めについては前述の通り。
・焼き霜造りは、とにかく切断面の美しさが命。なので包丁をよ~く研いで、あとは精進あるのみです。
ほろ酔い加減になったところで、和食用語で言うところの “お食事”。
朝10時半すぎだったかな?(笑)
例によって タイ茶漬け♪・・・ ってのも考えましたが、たまには目先を変えてみようと、こちらを。
琥珀鯛のとろろかけごはん。
“琥珀鯛(こはくだい)” は、醤油と味醂に漬けて色のついたタイの刺身。青森産の長イモをすりおろし、ウニとワサビ、うずら玉子も一緒に。
お茶漬けもいいけど、ネバネバ系 をずず~!っと・・・ すすりこむ快感ってのも悪くないですね。
あとは、残った材料で ウニ・イクラ丼、タイのカブト焼き・・・ と続きますが。
まあ、メモとしてはこのへんで(笑)。 ごちそうさまっっっ♪
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コメント
こんばんわ。
これはすごい! 昨日、26インチ・フルHDのモニターが到着。そのせいも
あるのですが、メチャクチャ美しく、美味しそう。
それにしても鯛姫さまのお美しいこと。でも、美味しそうというより、やけに
艶やかですね! 脂の乗ったお姐さんというところね。
大変な仕事量でしょうね、買い物も含めて。それに見合う成果。さすがですね!
土壇場(夏眠前?)でいいものを見せていただきました。ありがとう。
投稿: brug43 | 2009年5月17日 (日) 19時32分
うわうわうわうわ!!
す、凄い!凄すぎますつきじろうさん!!!
見てる間中、ずっと「うっわ、なんじゃこりゃ。なんじゃこりゃ!」と自然と呟いてました!(笑)
な、何か内容のある事を少し書かなきゃ・・・と思ったけど思いつきません!ごめんなさい!(笑)
美しい...ハッ!!!!
投稿: shun325 | 2009年5月17日 (日) 20時55分
うあぉ~~~わおわおージャングル大帝レオ状態(・O・)口あけっぱなしでしたわよ。
天然鯛一尾あればあれこれできますね~☆
昔、古代史の研究家が卑弥呼の時代の料理として、鯛をワカメでぐるぐる巻きにして砂に埋めて石焼きにした・・・とか言って再現してましたが、つきじろうさんの昆布締めがなんだかそれに見えてきましたよ!
記事内リンクありがとうございます♪
そういえば脳内漫才、最近はもう料理人さんたちの落語に押されっぱなし(><;タジタジです。
アラもいろいろいけますよね~。皮も美味しい!
ガスバーナーお持ちなんですね。実は憧れ。豚足の毛を焼くのにどうしても必要なんですよ~・・・
投稿: 早坂 | 2009年5月17日 (日) 22時23分
お見事です。
調理もすごいし、盛り付けも気合入ってますね。
もしブログをやっていなければ、
自分だけのためにここまではしませんよね(笑)。
食べ歩き記事だけでも充実してるのに
自炊ネタもこの水準はすごいです。
投稿: なべひろ | 2009年5月18日 (月) 00時13分
◆brug43様、
> 26インチ・フルHDのモニター
うわ!お恥ずかしい(笑)
「ハイビジョン画質は女優の敵」なんて言葉も聞いた
ことがありますが、細かいとこをごまかしたい料理も
同じかも・・・☆
> 土壇場(夏眠前?)
夏眠ですかぁ。
ワタシ自身の場合は、暑がり体質なので梅雨明けから
「夏ごもり」と称してお休みモードにしています(汗
◆shun325様、
過分なお褒めの言葉を、ありがとうございます(笑)
特に自炊ネタの場合、個人的にお手本と考えている
shun325様に褒めてもらえると嬉しいです(マジ)
とはいえ記事内にも書いた通り、レシピを忘れたり
手抜きしたりで、かなりお粗末な出来なんですけどねー☆
◆早坂様、
> ジャングル大帝レオ状態
それはもう、かねがね百獣の王ってことは(略
鯛をワカメで巻いて焼くってのも面白そうですね。
南国では食材をバナナの葉で包んで蒸し焼きにする
名物料理が有名だし、きっと美味しいでしょう!
ガスバーナー、1個あると便利です。豚足の毛も
焼いて処理できるんですか。いっそワタシも、
ヒゲ剃り機が故障したらバーナーで(略
◆なべひろ様、
うひゃ☆
実際は性格まるだしで、ええかげんなもんですけど~。
でもまあ料理ってのは楽しいもんです!
> ブログをやっていなければ、
> 自分だけのためにここまでは
あはは、そうでしょうねホントに。
食べ歩きでも「ネタだ!」と思わなければ、たぶん
食いつかなかったと思う経験が過去にも多数・・・(笑)
投稿: つきじろう | 2009年5月18日 (月) 07時02分
いやぁ、すごすぎです。
うちにお嫁に来ませんか?(^O^)/
このところ鯛があまってるのかしら?うちでもここ2週続けて真鯛です。
それにしても、刺身包丁が大活躍ですね。
バーナーもすごいし、お皿もすごい。
そろそろ「つきじろう亭」の準備を始められたらいかがでしょう(●^o^●)
投稿: midori | 2009年5月18日 (月) 10時18分
お酒が2升ぐらいは飲めそうな肴ですね!
繊細な調理で最高に旨そうです。
ちなみに大きな魚のうろこを引く時はいつも鍋に水を張ってその中でやると飛び散らないです。
投稿: 佃の旦那 | 2009年5月18日 (月) 12時14分
Dear tsukijigo san:
Now I know that you are really a great cook.
So when we buy fish from Tsukiji market,can we ask the shop to remove the scales?
Or we have do it by ourselves?
BTW,I am also interested in the plate.
投稿: asileasile | 2009年5月18日 (月) 13時15分
おっさんで~~す
わたしも「つきじろう亭」行きたいです!
投稿: お | 2009年5月18日 (月) 16時00分
いやぁ~いい鯛、購入されていたのですね!
知りませんでした。
ちょうど、配達の方はひとり休みで、てんやわんや
でしたので...
料理の腕も素晴らしいですね!
脱サラして、つきじろう亭、できるんではないですか?
投稿: リーゼント史朗 | 2009年5月18日 (月) 17時31分
なんと素晴しい!!!!!!!!
こんなに愛をもって大事にされる鯛、一番幸せな鯛です
つきじろう様がお花見にご用意なさった小春鯛(だったっけ。。)の粕漬けも目が吸い付いていましたが、これ。。
投稿: lara | 2009年5月18日 (月) 17時44分
◆midori様、
おヨメに行きたいのはヤマヤマですが、どう考えても
お姑さまを悩ませることは目に見えておりますので・・・☆
> バーナーもすごいし、お皿もすごい
これは「男の子」の特性と言えるかもしれませんね。
面白そうなオモチャがあれば、それで遊んでみたくて
ついつい、手が出てしまうんですよ!(笑)
◆佃の旦那様、
> 繊細な調理で最高に旨そうです
えーと、召し上がる前に、まずは泥酔してからのほうが
よろしいかと・・・(汗
> お酒が2升ぐらいは飲めそうな
そういえば、冗談ぬきで2升は飲めそうな女性ブロガーに
お二人ほど心当たりが・・・☆
> うろこを引く時はいつも鍋に水を張って
なるほど、こんど試してみますね!!
◆Dear asileasile-san,
Thanks, but please note...
Looks might be good, but taste is unknown!!
> can we ask the shop to remove the scales?
It's depend on the shop's location.
場内市場/Internal Tsukiji market = "NO".
Their business is "B to B", and they don't need removing the scales.
場外市場/Outside of Tsukiji market = "OK".
Their business is "B to C", then many customers would appreciate the service of removing the scales.
> I am also interested in the plate.
Yes, I really love this plate... that made by 武内立爾先生.
http://www.shun-c.jp/gallery/2003/1-1108-report.php
http://www.shun-c.jp/gallery/2005/1-1105-report.php
◆おっさん・・・じゃなくて(汗)、お様、
「つきじろう亭」、ただいま不定期営業中でござんす☆
◆リーゼント史朗様、
毎度どうも~☆、「富士恭」で鮮度抜群の美味しい魚を
ありがとうございます!
今回はタイも素晴らしかったですが、あの箱ウニも
品質の良さからは信じられないほどお得な価格で
大感激でした!!
おかげで、テキトーに作っただけの料理もネタの良さに
救われまして・・・(笑)
◆lara様、
どもども。“王子様”なんて呼ばれるには、ちと遅かった
かもしれませんが(汗
まあトシはともかく、美味しい物への愛情は・・・
生きているかぎり、他人様には負けたくないものですね!
投稿: つきじろう | 2009年5月18日 (月) 19時20分
こんばんは。
いや~、どれも非常に旨そうです。
中でも子持ち昆布巻きとウニ巻きですね。
このうに美味しそうなんですが、一箱で1100円なんですか。
お得ですね~。私も一度買ってみたいです。
ほんのり温かいという鯛の子の味も気になります。
最後の丼も見事な盛り付けですね。
うずらの卵を割るときに少し緊張されませんでした?(^▽^;)
投稿: 習志野習志 | 2009年5月18日 (月) 20時58分
おおっ!!鯛祭りだ~!!
「鯛の皮」大好きなので羨ましいです!「鯛のかぶと煮」はもっと気になります!!堪りませんね!
次回は「鯛そうめん」と「鯛めし」リクエストしたいです!
投稿: 釣りキチ四平 | 2009年5月19日 (火) 00時03分
◆習志野習志様、
昆布巻きにウニ巻き、巻き物ってのはイロイロと中身の
バリエーションを楽しむのに良いですね。
なお今回は、いまいち季節感のあるネタが無かったので
菜の花や山菜をつかってみれば良かったかなぁ・・・と。
箱ウニ、「富士恭」で購入したのは見栄えも味も良く、
これで1,100円なら大満足でした!
うずらの玉子を割るのは・・・このとき自分が、どの程度
お酒に酔っていたかのテストにも(笑
◆釣りキチ四平様、
お皿のうえの鯛祭り♪、ささやかな春の宴でした。
鯛の皮は、ゆでたあと冷ましてみるとゼラチン質の
かたまりのようになって「すごいコラーゲン!」と
驚くほどですね。美味しくてカラダにも良いです。
> 次回は「鯛そうめん」と「鯛めし」
鯛って、1年に2回の旬があると言われますね。
春の旬はそろそろ終盤なので、次の旬を楽しみに
待ちたいと思います・・・☆
投稿: つきじろう | 2009年5月19日 (火) 06時58分
ご無沙汰してます。
器が生きて、綺麗な盛りつけですねー。
私は盛りつけが下手で・・・なかなか上手くなりません。
参考にさせて下さいっ
投稿: eko | 2009年5月20日 (水) 11時54分
◆eko様、
ぜひぜひ、ご参考にして下されば幸いです!
・・・ところで「ご無沙汰」って、前回は・・・???
投稿: つきじろう | 2009年5月20日 (水) 20時55分
何もコメントしようがない程、素晴らしい自炊メモ・・・。とにかく美味しそうで、早く日本酒日本酒と言った感じ(笑)。
鯛の子は妻の実家にお正月行くとありますが、それ以外では食べたことがありません。美味しいですよね!
この記事中、鯛以外で私にとっての凄い発見は、フリーズドライの「きざみゆず」。
これさえあれば、ゆずの香りをザルツブルク市でも楽しめるということです!!!!!
「ゆず」をザルツブルクで味わう良い方法が無いのかと長い間考えていたので、すぐ取り寄せます!!
素晴らしい情報ありがとうございます。
投稿: sepp | 2009年5月22日 (金) 07時22分
◆sepp様、
お褒めの言葉を恐縮です・・・(汗
鯛の子などは、魚を切り身のパックではなく丸ごと
買ってきたときの「おまけ」ですね。何が出るかな?
と、かなり楽しみだったりします。
ユズ皮のフリーズ・ドライ製品は、なかなか良いですよ。
うどんをゆでた時など、パラリと散らせば一気に
高級感が出ます。
「ゆず 乾燥」などのキーワードで検索すると通販の
情報がたくさん出ますので、ぜひ・・・☆
製品は「皮だけ」「まるごと」「タネのみ」などの
種類があるのでご注意を。
(もし、これといった入手先が無い場合はワタシまで
メールを下されば、こちらで買って国際宅急便で
送ります!)
なお、同じシリーズで「三つ葉」などもあるのですが、
あれは正直なとこイマイチかも。
投稿: つきじろう | 2009年5月22日 (金) 12時03分