シーフードショー2008(その2・海外出展者)
「 おじさーん、お寿司~☆」、「 おすし! 」、「 おしゅし~!? 」
ピーチクパーチクの雛鳥状態でオジサン大変ですが(笑)、これも 食育!
台湾ブースにて。( Taiwan Seafood's exhibition )
< 記事 その1、その2(海外出展者)、その3(国内出展者) >
訪問日 「2008/07/25」 ※最近の過去記事は → こちら
◇ 今回のキーワード:
海のエコマーク「MSC」 / 地球温暖化防止「フード・マイレージ」
さて海外からの出展者を見てみましょう。こちらは 台湾 のブース。
「 ここで “ニベ” の試食があるって聞いたんですよ 」 と、魯様。
おお、さかんに人が寄ってきてますね。
展示用サンプルとは別に、試食コーナーで握りたてのお寿司を。
ニベ と エビ の握り、こちらです!
うーん、食感は少しビミョーだけど味はいいね。
できれば完全な生の状態で食べてみたいけど。
・・・ところで、ニベって何?
What is "ニベ/Nibe/Red Drum"?
このブースでは「ニベ」=「Red Drum」としているのだけど、調べてみるとRed Drumはニベ科の魚ぜんぶを指すようで、これにはスズキなども含まれるとか。
In the strict sence, "Red Drum" are including many races of fish.
さらに ぼうずコンニャク様 からの請け売りで失礼させてもらうと、ニベは慣用句の「にべもない」の語源になった魚。
その昔、この魚の内臓である浮き袋から接着剤(にかわ)を作ったそうで。
なので、まるで執着しない態度を指して「にべもない」と言ったのだとか。 ところで・・・ ソースが3種類あるのに、試食のニベは1個だけ!ってのはシブくないっすか?(笑)
By the way, I would like to ask them to give me 3 Nibe's Sushi because they've given 3 style sauces.
ともあれ、友愛的な接客姿勢には好印象。
ごちそうさまっっっ♪
台湾といえば、マグロ漁船の削減をめぐる問題も気になるところですが・・・
この台湾ブース、多くの出展者による合同ブースでした。
さて、台湾よりもうちょっと南のほうへ・・・ こちらは タイ のブース。
じつは今回、ブースづくりの配慮について最も好印象だったのがこちら。
全体のブース・プランを開放的な構成にしてあるので中まで入りやすく、しかも「客を楽しませる」ための展示品の設置とブース内イベント(試食のほかクッキング・ガイド講演など)も多く、来た人を飽きさせない。
タイ人ならではの笑顔の接客にも癒しムード満点で、なおかつ筆者がカメラを取り出したときは係員がすかさず近寄ってきてプレスカードを確認、「プレス?、オーイエス、オーケー!(にっこり!)」と応対するなど、来場者への細かく素早い目配りができていた。
さてさて、ぐるっと地球を半周して・・・ こちらは アラスカ 水産物の紹介ブース。
アラスカ産でおなじみのサーモン、ギンダラ・・・。
ギンダラは、魯様によれば「前回はアタマもついたのが展示されてましたよ」。
当ブログで以前に触れたことがある(2006年6月27日のメモ)けど、アラスカ産といえば 「海のエコマーク」とも呼ばれるMSC認証 を取得したブルース・ゴア・ブランドの魚、築地の食堂では場内の 「たけだ」 で食べられるそうです。
配布用のパンフレットは、日本語版のほか中国語版(中文版)と韓国語のハングル版も用意。日本市場だけでなく、この展示会を見に来る中韓の業界関係者もターゲットに狙っている模様。 そういや余計な心配かもしれないけれど、この展示会ってアジア圏の人もたくさん来てるんですよねー。
で、イベントシンボルの旗が気になった。
旭日旗といえば、いまだにアジア圏では帝国海軍の象徴というイメージがあるから・・・。たとえば中国のメディアが取材したとして、画面の中で来場者の頭上にこの旗が写りこんだシーンは カット するんじゃないかなぁ。
次のブースはアラスカのライバル?とも思える ノルウェー!
あらら?、なんか空いてますね。展示品も少ないし。
注力商品は、ずばり サーモン と サバ の2本立て。
いまいち、展示紹介としては新味に乏しいのかなぁ・・・。
コミックの 『築地魚河岸三代目』21巻 では、自然と調和するノルウェーの漁業について取り上げていたので関心を持つ日本人も増えてきたと思うけど。
ただし昨今の 地球温暖化防止活動 の話になると、ノルウェーもアラスカも厳しい立場だね!
理由は、NHKの特番でもテーマになった 「フード・マイレージ」 。
→ 番組内容は、放送カレンダーで「地球エコ2008 フード・マイレージをへらせ!ニッポンの食卓大研究」をクリックして参照できます。
その手の話題で言えば、そもそも 築地市場 だって 「日本各地で獲れた魚を、わざわざ1ヶ所に運んでから再び全国に発送するんだから地球温暖化ガスの排出が・・・」 ということで、地産地消派との議論 になる。
他方、 築地土曜会 の皆さんから話を聞けば聞くほど、築地の仲卸が果たしている役割の大きさ、重要さ は痛感させられるので、決して「地産地消」と「産地と消費地の直取り引き」で事足れり・・・とも思えない。難しいもんです、ほんとに。 ところで帰りがけに同じブースを見てみると、ちょうど試食タイムで大盛況!
筆者も食べてみたかったけど、美味しそうな試食品が片っ端から売り切れになってしまうので手が出ませんでした~(涙)
それはともかく、それ以外のブースも見てみました。 五星紅旗(ウーシンホンチー)を掲げた 中国 からの出展ブースもいくつかあったけど、個人的印象としては愛想が無さすぎで活気に乏しく、あまりお客は集まっていなかった。
なんというか、一筋縄では通じない海千山千の商売人!って感じの “しかめっつら” が客を遠ざけているんですよねぇ・・・
他方、観光地のお土産ショップのように親しみやすい雰囲気だったのは 韓国 ブース。
おなじみの韓国海苔はもちろん、ちょいと目新しいっぽい商品も並べていて気軽に眺められる雰囲気が良かった。
こっちは、アドリア海の水産物を紹介するブースで・・・ えーと、NEEO貿易って、出展者リストを見てもどれだか分からなかった(汗)。
さきほどのタイ・ブースと同じくらい開放的なブース・プランなのだけど内部は商談コーナーだけで、今すぐ商売をする気が無ければ入っても面白いものは無いよ・・・という感じ。
最後に、築地の輸入業者、メイプルフーズ。
マングローブ・クラブ(リンク:「ザ・クアトロ」様。こちらのレストラン公式ブログは独特のユーモアがあって面白いですよ)、実物は初めて見ました。
こういった輸入魚貝類のほかにも・・・
パンフレットによれば、カナダ産のニジマスを日本で初めて発眼卵で輸入して、国内で孵化・養殖したトラウトサーモンを出荷しているとか。( by 林’養魚場 )
さて次回、最後の記事は日本国内の出展ブースを・・・☆
※ 「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」公式HP
※ 同イベントに関するWeb報道記事(+D Styele News)
※ 同イベントに関するブログ記事検索
< 記事 その1、その2(海外出展者)、その3(国内出展者) >
<余談> 今日のお昼は・・・「食い道をゆく」様 の後追いで、品川へ。
「伝説のすた丼屋」 肉ピーマン玉子丼(720円)
暑さバテで意識モーロー、うっかりデジカメを忘れたので写真はケータイで。
野菜が摂れるって意味では、“すた丼”よりオススメかも♪
しょっぱい味付けの豚肉も、多少は野菜で中和されるし。
それにしても本格的に食欲が落ち、ハシゴする気力は無し・・・☆
ごちそうさまっっっ♪
( ところでヒロキエ様、カニさんとの再会で何か不幸な出来事が!?)
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コメント
Dear tsukijigo sir:
In fact,I also don't know what is "red drum".
But I will guess it is 海驪,a fish that Taiwan export a lot to other countries.
As to the Nigiri,I think the 舍利 is not the same as yours.
Anyway,thanks for the information.
投稿: | 2008年7月27日 (日) 00時09分
Sorry
I forgot to fill my name again.
投稿: asileasile | 2008年7月27日 (日) 00時12分
黙ってようと思ってたけど…最後に問われたのでお答えします。
「伝説のすた丼」を食べる前に、築地王と二人でご対面に行ったのですよ、品川マッドクラブちゃんに。
私が横綱スチーム、王が小型のブラックペッパー味で注文。
再会を喜んでかじったら………。
シドニーで食べたものとは全くの別ものでした。
味は「甘みが全くない」。
食感は「解凍に失敗したかのようにテロテロ」。
いやぁ~本当にショックでした。
我々が行った翌日の昼、ちょうどラーメン王:石神氏が行った模様。
http://ameblo.jp/ishigamihideyuki/entry-10119587159.html
味付けに関して記しているけど、マッドクラブの味そのものには触れていないし…。
店の人に聞いたら青っぽい蟹がフィリピン産で、赤っぽいのがベトナム産とのこと。
シドニーで食べたものとは味が全然違うヨ!
と店の人に言ったら「そうですかぁ。どうかこれに懲りずにまた今後ともよろしくお願いします」だと(笑)
未だに腑に落ちないのです。
あれは何だったんだろう???
あれがマッドクラブの味だと思われたら、マッドクラブさんが可哀相でならない。
ちなみにバリ島で食べたマングローブクラブは、シドニーFMで食べたマッドクラブと同じく美味いカニさんでした。
つきじろうさんがスチームだと最後の方は飽きてきてカレー味が欲しくなったとか私へのレスで書いていたのも気になっていたし…。
ついでに頼んだボイル海老の方が全然美味かった。
あ、だらだら書いてしまった、明日も仕事なんでもう寝やす。
おやすみぃ~。
書いたら、ちょっとスカッとした(^○^)アンガト!
投稿: ヒロキエ | 2008年7月27日 (日) 01時53分
◆Dear asileasile-san,
I'm happy because I expected you to read this entry.
This is my first time to know 海驪, then I'll search it the internet.
I also say thank you for your information!
◆ヒロキエ様、
あらら・・・もしやと思いましたが、そうでしたか。
どえらくハズレの目に遭われたんですね・・・☆
私がカニさんを食べたときは、それなりに楽しめる
印象だったので友人を誘ってもいいなと思えたの
ですが・・・まあ、万歳三唱したくなるほどでは
ないものの、決して「ナンジャコリャ!」みたいな
不満を感じることもない、というレベルで。
ラーメン王の日記情報、ありがとうございます。
エビヌードルも、しっかり召し上がってますね(笑)
あちらを拝見して、「生のマッドクラブじゃなくて
チルド品しか選べないこともある」というのを初めて
知りました。
メニューには「ライブ」と明記してあるのだから、
チルド品で対応するのは問題かもしれません。
> あれがマッドクラブの味だと思われたら、マッドクラブさんが可哀相
文面から察するに、身からカニ肉のエキスが抜けて
しまったような味気ないものだったんですね。
カニ自体の個体差か、そうでないとしたらチルド品で
冷凍・調理工程で問題があったか・・・
味だけでなく食感が悪すぎるのは、チルド品を粗末に
調理したのではと疑いたくなりますが。
(この場合、いろいろなパターンが想像できます)
お店をオススメしてしまった立場上、誠に申し訳ない
という気持ちで一杯なのですが・・・同時にまた
ネットのクチコミでは、こういう「ハズレ」の情報も
貴重なので、こちらに書いて下さってありがたく
感じております。
それにしても、あのでかいカニとエビを召し上がってから
口直しに(?)すた丼とは・・・☆
投稿: つきじろう | 2008年7月27日 (日) 06時22分
シドニーで食べた茹でただけのマッドクラブには「こりゃ毛蟹も負けるかもしれない!」と思ったほど感動しましたが、品川で食べたら「何じゃこりゃーー!」でした(笑)
昼ではなく夜に行ったんだけどね。
どうやら解凍失敗ものを出されたみたいだね。
ま、金額は少々お高くついたけど、私は懲りない人間なので、また数ヶ月後にリベンジする気でいますヨ。
情報くれた、つきじろうさんには心から感謝。
そんな訳で「マッドクラブと感激の再会!」のネタが急遽「すた丼」になってしまったという訳ですた(笑)
シドニーFMの生簀にいた、あのでっかい蟹。
キングクラブっていったかな?
あれも食べてみたかったなぁ~
投稿: ヒロキエ | 2008年7月27日 (日) 07時22分
◆ヒロキエ様、
そうでしたか。熟慮された上で、予定した記事の変更まで・・・
しかし大事な情報だと思いますので、ラーメン王の日記も
含めて先日の私の記事に追記しておきました。
改めてリベンジするときは、まずチルドではなく活けガニ
であることを確認するほうが良さそうですね。
生け簀のところで自分で選んで、背中にマジックペンで
サインでも書いておけば安心できると思います。
投稿: つきじろう | 2008年7月27日 (日) 08時57分
こんにちは。
大変興味深く、読み応えのあるリポートでした。
場内のある店で食べていたときに市場関係者の方が
あの冷凍技術のことで話されてました。
一般的に実用化されれば流通がさらに活気付き、
ロスも少なくなるのでは?とかなり期待されていた様子。
あと休漁の影響があったかどうか、様々な店で聞こえてきました。
魚がなくて大変だと話と、いつもとあんまし変わらないという話が半々でした。
あれが水曜じゃなければもっと影響が大きかったかもしれませんね。
投稿: 習志野習志 | 2008年7月27日 (日) 14時17分
◆習志野習志様、
お粗末なレポートですけど、ご覧下さってありがとう
ございます・・・☆
冷凍技術が夢の未来をひらく!という点であらためて
考えてみれば、今まさに我々の時代がすでに、ほんの
100年前には想像もできない夢のような食生活を
享受しているんですよね。
あらためて、先人の功績に感謝の念が湧いてきます。
休漁については、やはりマスコミと政府に向けての
メッセージが伝わった、ということが一番でしょうね。
ストが無くても台風がくれば数日は近海漁なんて
ストップしますし、それでも流通市場は本格的な
ダメージなんて無いわけですから・・・☆
投稿: つきじろう | 2008年7月27日 (日) 19時33分