オオグチイシチビキを知ってますか(後編)
訪問日 「2008/01/08」 ※最近の過去記事は → こちら
※ 前編 からの続き。 某所で 怪しい密談 を終え、ふたたび仲卸エリアへ。
ぼうずコンニャク様が訪問したいお店が何軒かある、というのだけどお店を見つけられず場内をウロウロ。
・・・というか単に 道に迷っているだけ としか思えないんですけど(汗)。
まあ、そんな状況でも筆者が通りすがりのお店で魚を見て 「刺身用のホッケなんて売ってるんですね!?」 と言えば 「ああ、それは○○ですよ」 と丁寧に解説してくれたり、さすがだなぁと感心。
それにしても行ったり来たり、歩きすぎて目がまわってきた。
それでも目当ての店は見つからず、とうとう音を上げて場内に詳しい 3様・・・じゃなくて ろ様 に 携帯電話でSOS。
「 もしもし?あー、ぼうずコンニャクです。あのさぁ、場内の店の場所をさがしてるんだけど、つきじろうさんが一緒にいて、さっき大メシを食うハメになったから、苦しくて頭がボーッとして 場所がわからないんだけど・・・ ちょっと教えてくれる? 」
・・・・☆
※ 上の画像は、以前「ゴージャスカレー姉妹」様の記事で知った「滝川クリステルジェネレータ」を利用させていただきました。
で、ようやく目当ての「富士恭」へ。
ここは、
さっき 「刺身用のホッケがありますね」 って会話した店
じゃないですかぁぁ!! 店をさがすのに、どうしてサカナだけ見てカンバン見てないんですかと・・・(以下略
「つきじろうさん。このメバル、いい品物ですよ」
( 聞いてない )
ともあれ、リーゼントヘアーで男前なダンナにご挨拶させていただき、続いて「イリヤマイチ斎藤」、「大音」にもご挨拶。「大音」では、お年賀のタオルをいただきました。 どうにか場内の予定は終わったようなので、最初に聞いていた場外の 「JF長崎漁連」 へ オオグチイシチビキ を買い取りに向かう。
と・こ・ろ・が!
魚を見るなり、ぼうずコンニャク様は レントゲン写真に怪しい影を見つけた外科医 のような表情に。
やがて、「これは、違うねぇ」 と。
プロの業者でも区別できないほどの識別能力で、「違う」と断定。
どうやら ハチビキ という魚らしい。
んもー、どっちでもいいじゃんと言いたくなるのが素人の筆者なのだけど、そこはマニアックな人には絶対に譲れない一線なのだろう。
とはいえ手ブラで帰るのも悪いだろう、ということで コモンハタ を購入。
はい、お疲れ様です。ところで、おなかがすいたんですけど・・・
ってことで築地本願寺のほうへ歩いていく。
築地で 朝ごはん を食べたいお店の双璧が 「高はし」 と 「かとう」 ならば、
お昼ごはん を食べたいお店の双璧が 「うまいもんや」 と 「魚竹」!
午前11時すぎで「うまいもんや」は開いてなかったので、「魚竹」へ。
筆者は 「なかおち+さば塩焼き」。
ぼうずコンニャク様は 「やりいか+さわら塩焼き」。
二人とも、ごはんを大盛りにしていただいた。
ぼうずコンニャク様は、店先に到着するまでは筆者を警戒したのか(笑) 「ぼく、あんまりオナカは減ってないんだけどね・・・」 と言って予防線を張っておられたのだけど・・・
いざ味噌汁をすすって 「うまいなぁ☆」 、
ごはんを食べて 「うまいなぁ♪」 、
さらに、フワフワの焼き加減の魚を食べて 「こりゃウマイなぁ~!」
築地王(BON)様 が世に知らしめて下さった評価に誤り無し☆
「覆面調査ブログ」様も見事な観察眼で当店を激賞しておられるので、ぜひリンク先の記事をご覧あれ。
ごちそうさまっっっ♪
あとは、ぼうずコンニャク様が「おみやげ」にと、通りすがりの「築地畜産」と「木村家」でポテトサラダとあんパンを購入して、この日は解散となりました。
★ ぼうずコンニャク様の記事は → こちら!
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<追記メモ> 筆者が最近ちょっと悩んでいること。
「良いことも悪いことも、自分が見たまま感じたまま率直に書く」
・・・というのが、当ブログの基本方針。
なので、食事をしたお店についても印象が良ければ良いなりに、また
悪ければ悪いなりに、できるだけ率直に書いてきたのだけど。
しかし最近、仲卸エリアで撮った写真から「これはちょっと・・・」と
個人的判断で掲載せず削除する写真が、頻繁に出現している。
それは何かと言えば、「仲卸エリアでの喫煙状況」。
じつは築地の仲卸は、鮮魚を扱う現場なのに喫煙天国だったりする。
これまで、筆者が写真撮影したとき画面の中に喫煙者が入って、
しかも店の看板まで一緒に写ってしまったときは、その写真は
ブログには掲載せず削除していた。
でも・・・ それでいいのか?>自分。
「良いことも悪いことも、見たまま感じたまま率直に」という
基本方針が、無用の遠慮で自主規制され、枉(ま)げられているの
ではないか?
「築地のイメージを損なうような、読者に見せたくないものは隠す」
という、ことなかれ主義に陥っていないか?
・・・というのが、最近の筆者の悩み。
よく見かける光景は、だいたい下記の3等級に分類できる。
・Cランク(ホイッスル、教育的指導が必要):
その日の営業が終わって、片付けた後の店舗で喫煙。
・Bランク(イエローカード、警告が必要):
営業中、休憩タイムに鮮魚の横で堂々と喫煙しつつ談笑。
・Aランク(レッドカード、退場!)
くわえタバコで煙を吐き散らしながら高級鮮魚をさばいている。
メディア露出の多い「有名店」でも、Aランクの人をよく見かける。
Bランク、Cランクに至っては、皆さん「当たり前じゃん。何が悪い?」
といった感じ。
銀座の高級寿司店の職人が、くわえタバコで煙を噴きながら
寿司を握っているなんてのは言語道断に違いない。
また、およそ生鮮食品を扱う職場で、むきだしの生鮮商品に煙が
触れる状態での喫煙が常態化して、誰も止めようとしない・・・
なんてのは、いまどきの常識からは考えられない。
じつは、それが現在の築地市場、仲卸業者の実態だったりする。
今回の築地訪問でも、筆者が「豊洲に移転したら、場内は禁煙に
できませんかね?」と話したところ、ぼうずコンニャク様は愉快そうに
大笑いしていたのだけど、これは笑い事で済ませて良いことか?
ぼうずコンニャク様は、仲卸の店員たちが魚について不勉強な
ことを嘆いておられたのだけど、鮮魚を扱いながらタバコを喫う
のは、ここでは当然で仕方のない “常識” と考えておられる様子。
「見たまま感じたまま書く。意図的な隠し事はしない」
繰り返すが、これが筆者の基本方針。
写真に、くわえタバコで高級鮮魚をさばいているオジサンと
そのお店の看板が写っても、隠さずブログに掲載して良いか?
掲載すれば明らかにお店のイメージに打撃を与えるだろうし、
そういったことを続けていれば業者の恨みをかって、いずれ
それなりの反応(しっぺ返し?)を受けるだろう。
それでも、決して「不当な営業妨害行為」ではない、と言い切れるか?
そのことで、最近の筆者は仲卸エリアに行くたびに悩んでいるのです。
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コメント
明日、朝、築地いくです。
用事は市場じゃないけど、前を通るから
ちょっとのぞいていっちゃおう。
しかし、つきじろうさんくらいの食欲があれば
界隈も楽しいんだろうなぁ~。
ちなみに、くわえタバコに魚捌き。
受け止め方は人それぞれでしょうね。
私としてはタバコの灰が魚に飛ばなければ気にならない、
といったところです。
飲食店など天井の低い狭いところで吸われると自分が煙いし
煙が魚に染み込みそうだから嫌だけど。
投稿: カメの歩み(キヌバリ) | 2008年1月 9日 (水) 21時16分
◆カメの歩み(キヌバリ)様、
明日、築地でバッタリ会えるかもしれませんね(笑)
今夜じゅうにメールを下されば待ち合わせも可能ですよ。
喫煙については「人それぞれ」で済ませて良い話では
ないように思います。
現代の食品業界における衛生基準から見て、明らかに
許されない状況が築地では常態化して野放しになって
いる、と私は考えています。
投稿: つきじろう | 2008年1月 9日 (水) 21時23分
こんばんは。
場内の有名な飲食店でも
料理人が厨房で普通に喫煙している店もありますよね。
私自身タバコは好きではないので
今後禁煙、分煙になれば嬉しいと思っている一人です。
ただ築地で働く人の喫煙率はかなり高いですからねぇ。(^^;
築地内部の、それも上の方々の自発的な動きがなければ
改善されることはまずないでしょうね。
投稿: 習志野習志 | 2008年1月 9日 (水) 21時45分
◆習志野習志様、
商品とは隔離されたスペースで喫煙して、そのあと
しっかり手を洗ってくれるなら、私もOKだと思うの
ですけどね・・・
タバコを喫った直後の手のニオイは、非喫煙者には
確実に「あ、こいつは臭い!」とわかります。
鮮魚をさばく現場でタバコを喫う築地仲卸の現状、
「それが当たり前」という感覚で過去数十年にわたり
仕事をしてきた人たちの「自発的な動き」などに
期待していたら、それこそ旧約聖書の出エジプト記の
ように、その世代が死に絶えるまで待つことになると
思います・・・。
個人的には、豊洲市場にはタバコ1本の火でも確実に
反応して消化剤を噴射して警報を鳴らす防火システムが
すべての仲卸店舗に完備されることを期待したいです。
投稿: つきじろう | 2008年1月 9日 (水) 21時54分
本文、大笑いさせてもらいました。電話の内容はノン
フィクションですね。お店の名前は正確にはイリヤマ
イチ斉藤です。ちなみに場外の某鮮魚店とは関係ないと
思われます。
<追記メモ>、煙草に関してはほぼ同感です。実は仲卸
エリアは禁煙になっており、喫煙所も用意されています。
ひょっとすると場内全体が(喫煙所以外)禁煙だったかも。
ブログに書くことに関しては、私は控えています。
というのは「気になることは目立つ」からです。実際に
魚に煙がかかる率がどの位かはっきり示せないと、実態
以上に受け取られかねないと危惧しています。
あと、残念ながら煙草の煙がかかった魚を私の鼻では
識別できません。喫煙者の手や口の臭いはわかるし、
飲み屋に行った翌日の服が臭うのもわかるんですけど、
たなびいた煙を受けた魚は識別できる程敏感ではない
ようです。
投稿: ろ@ヘルプディスク | 2008年1月10日 (木) 01時11分
つきじろうさん、こんばんわ?おはようございます!
先日は有難うございました!
つきじろうさんのブログは楽しいですね!笑ってしまいました!
そうそう、築地は場内全面禁煙なのですが、喫煙天国、飲酒天国ですよ!もはや築地王国で日本じゃない状態ですね!
こんど私を見かけたら、是非、声をかけてください!
ターレーで一周しましょう!
投稿: リーゼント史朗 | 2008年1月10日 (木) 01時40分
◆ろ@ヘルプディスク様、
んもー、携帯電話でSOSしなかったら、ほんとに
場内で遭難するとこでした。ありがとうございます。
ぼうずコンニャク様の図鑑に「反省」の二文字は
無いようです。
店名の誤り、ご指摘恐縮です。訂正いたしました。
仲卸エリアって、タテマエとしては禁煙なんですね。
じっさいは「そんなの関係ねぇ」状態ですが・・・
私も、魚そのものを食べて「こいつはタバコ臭い」と
わかるほどの知覚は持ってないです。海原雄山には
程遠いですよね。
しかし今の現状、どこぞの平和主義者の団体さんが
見たらギャーギャー騒ぎそうだなぁと思います。
ああいう人たちは針小棒大のパフォーマンスが得意
ですから。
◆リーゼント史朗様、
当日、お目にかかれて光栄でした!
それにしても、お店を探しながら一度は店頭を通過
してたんですよね・・・
お店の看板を見たときは、漂流者が水平線のむこうに
島影を発見したような心境でした。
> 飲酒天国ですよ!
あ、それは私も賛成かも(笑)
でも、ぴかぴかの電動ターレに私を乗せて下さる時は
どうかシラフでいて下さいね!!
投稿: つきじろう | 2008年1月10日 (木) 05時31分
遅ればせながらあけましておめでとうございます。
今年もいろいろとよろしくお願いします。今年は東京も増える予定なので、たまには企画なんぞも考えてみたいと思っています。
今回の記事も力作ですね。楽しい内容もさることながら、東京でホッケの刺身が食べられることにびっくり。さすが築地。
それにしてもお仲間にも素敵な方が多いですね。ぼうずこんにゃくさんは、仕事柄よくホームページを参考にさせてもらっています。今回のエピソードも納得です。
投稿: ぶれいぶ | 2008年1月10日 (木) 14時27分
◆ぶれいぶ様、
こちらこそ、今年もよろしくお願いします!
全国各地を東奔西走、いよいよ今年は東京にも取り
組んでいらっしゃるのですね。ぜひ私も参加させて
下さいませ・・・☆
ぼうずコンニャク様のWeb魚介類図鑑は、やはり
おなじみでしたか。
築地市場のプロ、それも仲卸レベルではなく大卸の
会社までが頼りにしているデータベースですから、
これは本当にすごいものだと思います。
投稿: つきじろう | 2008年1月10日 (木) 20時06分
1月16日 昼に築地畜産にコロッケを買いに行きました。
ところが明け方、火事があったようで、築地畜産の木造3階建ての建物の2階、3階部分がほぼ焼失してました。
あの、昔懐かしいコロッケが食べれないと思うと残念です。
投稿: 築地の庶民 | 2008年1月16日 (水) 21時30分
◆築地の庶民様、
コメントありがとうございます。
なんと、あの古きよき風情の築地畜産さんが火事ですか。
それは本当に大変でしたね。陰ながらお見舞い申し上げます。
この記事にある当日、ぼうずコンニャク様は朝食も昼食も
「(自分の基準では)大変な散財だった」と述べておられたの
ですが、この築地畜産では「こういうお店は大好き!」と、
ポテトサラダを買ってらしたんですよ。
なんとか早期の復旧・営業再開を期待したいと思います。
投稿: つきじろう | 2008年1月16日 (水) 21時41分