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「八京」再訪+読書メモ

P1030866_2 掲載日 「 2007/07/23 」 
春の築地 まとめ記事は → こちら
・その他、最近の過去記事は → こちら


すみませんが・・・、ちょっと 質問 してもいいですか?


「 あなたは今日、脱いだ靴をきちんと揃えましたか? 」


いつぞや、これを友人女性たち ( 独身、一人暮らし ) 10人あまりに聞いたら、

なんとほぼ全員が

 ・
 ・
 ・


「 はっきり覚えてないけど、たぶん自宅(一人暮らしの部屋)では

 今世紀に入ってから 一度も靴を揃えたことがない 」



 ・
 ・
 ・

という、言語道断 な集計結果に。


ちなみに、「 おぼえてない 」 という最大の理由は


「 いつも、酔っぱらって帰るから。(てへっ☆)

 ・
 ・
 ・

(-_-メ)凸



今日は・・・、

そーゆー女性にも、ぜひ読んでいただきたいお話です。
 ↓
 ↓
 ↓

 
先日 「食い道をゆく」のヒロキエ様の後追いで行ってみたあと、「今日のいっぴん」の abuyasu様も記事を書いておられる新橋の「八京」 を再訪。

冷やし中華 (700円)を注文し、本日の課題図書を読みつつ、しばし待つ。

ふと顔をあげると、オバチャンが具を盛り付けるところだった。


P1030868_1  まず、錦糸玉子・・・ ふむ。


 ちょっと丼を回してから、

 刻みハム。


 また少し丼を回して、

 かにカマボコ。


 もひとつ丼を回して、


 細切りのキュウリ。


 てっぺんに紅ショウガで、
 できあがり☆




・・・・・・・・・

そうか。


パッパッと手早く盛り付ければいいものを、


おばちゃん、具を盛り付ける位置 がそれぞれ自分の 正面 に来るように丼を回してから、一点づつ丁寧に 乗せてるんだ。



・・・・・・ ( キラーン☆ )


これ、美しい!

って、おいおい本当に?、いや本当に美しい!!



この 所作 が、思わず見とれてしまうほど美しいのだった。


おおげさでなく、お茶の先生や華道の師範 がお手本を見せるときのように、優雅でムダのない動き。

P1030867

ふつう、グルメブロガーが感心するような料理人の “職人芸” ではなく、誰も注目しないような所作なのに、そこに本人の “品格” が如実に伺える。

そういう素養があるのか、それとも 基本の躾(しつけ) をしっかり教えてくれる親御さんに育てられたのか・・・。


まいったね!


感動と興奮につつまれて見つめる筆者に、オバチャンは全く気づかないまま ( こちらを向く寸前に、こちらはあわてて顔を伏せた☆ )、「 はい、おまたせしました・・・ 」


味のほうは、まあ遠慮なく言えば全く特徴の無いフツーすぎるほどフツーの冷やし中華だったのだけど。盛り付けた具も、べつに揃ってないし・・・(汗

何より、先ほどのシーンが目にやきついてしまい、胸がジーンと (←本当!)。

要はハートよ!、ハート!!

P1030870

 
というわけで。


「 今日、脱いだ靴を揃えなかった。(てへっ☆) という、

特に女性 の皆さん。


毎月、“花嫁修業” と称して、 何万円も お茶やお花の先生に月謝を払っている、という皆さん。( 蓮花様、すみません☆ )


いますぐ新橋にきて、700円の冷やし中華 を注文すべし。
( 注: 季節メニューなので、レギュラーメニューの横に貼り紙があります )


オバチャンが丼を盛り付ける お点前 を、背筋を正して見つめるべし。


そうすれば、誰でも自然に “品格” のオーラに染まるはず。


心をこめて 「 いただきます! 」

食べ終わったら 「 ごちそうさま! 」

お酒を控えめにして帰宅したら・・・


ほら、


自然に 靴を揃えられたでしょ?(笑)



ともあれ、気取った雰囲気なんて皆無のお店( 失礼!)で働く姿に、こんな品格のある女性を見たのは・・・

それこそ、今世紀になって初めて でした☆


なお、

男性として申し上げればワタクシ自身も、

結婚するならこういう女性に プロポーズ したいものです。



・・・といっても、今より ン十年ぐらい 早く出会っていればの話だけど。( 失礼 )



あ、ところで当店の営業は夕方6時で終了です。ご注意を!

それと普通のラーメンの麺は「1玉」、

大盛りは「1.5玉」、

ジャンボラーメンは「2玉」、

とのこと。


以下、読書メモの「おまけ」。
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昨日の記事課題『サイバージャーナリズム論』 を共同執筆した各氏のブログを拝見。

まず 『ブログがジャーナリズムを変える』 の著者でもある湯川鶴章氏によれば、

> スポンタさんは、ブログでは人を怒らせるようなことを平気で書くんだけど、実際に会うと非常に紳士的な人に豹変する

・・・とのこと。

対談記事の中では、もっぱら ブロガーにとって「カチン」と来るような発言 を重ねていたのは森健氏のほうなんだけど。

ふだんのブログでは、スポンタ中村氏のほうが挑発的らしい(笑)。

さらに、

> 苦労した点は、スポンタさんの難解な表現を理解すること。歌川さんから「何言いたいのかよく分からない」と何度か怒られていました(笑)。

ははあ。

同著を読んだ人のブログのコメント欄に、スポンタ氏が書き込みしてるのを拝見したのだけど。
※ リンク: 「地球人スピリット・ジャーナル」様


( スポンタ氏のコメント )
     ↓

> 結局のところ、ロゴス以外のコミュニケーションフェイズが存在しないという人文主義では、ジャーナリズムの専横の概念を導いてしまう。だが、個が発信できるインターネットならば、ブラウマンやユング的集合的無意識を実感できる。


・・・ (-_-;



同氏の マニアックな読書歴 が露骨にわかる表現なんだけど。


出会って間もない相手 に、いきなりこんな調子で言葉を浴びせたら・・・


まず10人のうち9人以上は、

「 こいつ、黙らんのやったら殴ったろか 」

という気持ちになるのは間違いない(笑)。


ちなみにスポンタ氏のブログはこちら


あ、それと・・・

本日の課題図書についての読書メモは、また今度☆

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コメント

スポンタさんっておっもしろい人ですね(^O^)別に普通のことをこういういい方されると、かわいいな~って母性をくすぐられます~。あ、でも10人のうち9人以上は・・・なんですのね。

冷麺、志賀直哉か夏目漱石に出てきそうな場面でした。特に相手がこちらを見る前に目を伏せるつきじろうさんが・・・・。
冷麺お手前、一度こっそり拝見しとうございますわ。

投稿: 早坂 | 2007年7月23日 (月) 23時17分

abuyasuさんに引き続き、つきじろうさんまでも、八京オバチャンに心を奪われてしまいましたかっ!
となるとabuyasuさんは恋敵?(笑)

ブラウマンちゅうのはアートマンとの対比で使われるブラフマンと同じ意味かな?
梵我一如の「梵」にあたるものだよね。
これとか、ユングの集合的無意識を引き合いに出してインターネットの話に結びつけるのは、ちょっと無理があるような気がするけど、たしかにスポンタ氏って面白い表現をする人だね。

投稿: ヒロキエ | 2007年7月24日 (火) 01時46分

◆早坂様、
 
 オタクジャーナリストにせよラーメン屋さんの女将にせよ、
 日本人って、やっぱり“様式美”ってのが好きなんだなぁと
 いろいろ再認識する今日このごろです。
 
 「のだめカンタービレ」では、独特のポエム感覚を持っていて
 「10文字で普通に言えることを100文字のポエムで話す」
 という登場人物がいるんですよね・・・あれは面白いです。
 
◆ヒロキエ様、
 
 はい、自分自身では意識しなくても手先の所作に品格のある女性、
 ってのは素晴らしいと思います。自己主張しなくても見る人には
 伝わるのが美しいというか。
 
 対照的に、表現力が強烈というか何か感じるたびに声と動作が
 めいっぱい大きくなる女性ってのは本当に苦手で・・・☆

 女優でいえば原節子さんが好きなせいですかねぇ(古い?)。
 声のトーンを変えず、顔の表情を動かさなくても、あらゆる
 感情を表現できるのが理想、と。
 
 スポンタ氏のブログは・・・記事の最初のほう4分の1ぐらいで
 読むのをやめました(笑)。

投稿: つきじろう | 2007年7月24日 (火) 06時38分

言及ありがとうございます。

結局のところ、分かりやすく言うことで相手を傷つけるとともに、反発を食らうこともある。
また、分かってしまうことで、片付けられてしまう危険性もある。
そのあたりのことを感じてもらうために、ロゴスという語を使わざるをえなかった。…のですが。

とはいえ、またもや、意味不明なことを書いていると思われてしまいますね。

*

私は民主主義の時代に我々が解決しなければならぬのは、「物言う人」のバイアスを払拭した世の中にしなければならぬ。ということ。

その意味で、「物言う人」の典型である私は、糾弾されなければならぬ。

このブログの管理人さんの意見はまことに正しいのです。

お邪魔しました。

そして、ありがとうございました。

投稿: スポンタ中村 | 2007年7月25日 (水) 03時02分

◆スポンタ中村様、
 
 このたびは、たいへん面白くてためになるご本を拝読させて
 いただきました。ありがとうございます。
 感想については遠慮のない書き方をさせていただいたのですが、
 丁寧にコメントを返して下さいまして誠に恐縮です。
 
 ロゴス、集合的無意識・・・学生時代に目にして以来の言葉
 だったので、急に若かりし頃の情景までが甦ってきて大変に
 愉快な気持ちになれました。
 
 > 「物言う人」の典型である私は、糾弾されなければならぬ。
 
 たしか栗本慎一郎氏でしたか、「タマに当たって倒れる役が
 必要なのだ。だから私がそれを演じてみせるのだ」と書いて
 おられたのを思い出しました。
 
 いつの時代も、そういった役どころを自ら演じて見せる人が
 必要なのだなぁと・・・
 
 それを、私も一読者として、また一人の同時代人として、
 しっかり拝見させていただきます。ご健闘を!!

 あ、それと「村田商店」さんですね。こちらもぜひ・・・☆

投稿: つきじろう | 2007年7月25日 (水) 06時29分

トラバありがとうございます。会社が築地のすぐ近くなんで、いろいろ参考にさせていただきたいと思います。これからもよろしくお願いします。

投稿: 湯川鶴章 | 2007年7月25日 (水) 18時08分

たびたびの言及ありがとうございます。

*

そして、経済人類学の栗本先生に言及される…。
なんとも、なつかしくもウレシ。そういえば、彼以来、憧れる学者に会っていないかもしれぬ。さらにいえば、最近では、昔、尊敬していた学者たちが、デクノボウに見えてきて…。(西部邁、蓮實重彦)

宮台真司氏なんかは、近い感性を感じるも、世の中を分析しておしまいっていうアカデズムの癖が感じられて…。

やっぱり、社会的に発言する人間が、民主主義の理想を追わなくなったら終わりという気が…。

私としては、Winney関連で、インターネットの自由を守るために戦いつづける村井純先生のようなねばり強い生き方が出来れば…。
などと思っているのですが、なかなか難しいようです。(^^;)

*

今後とも、私のブログに批判・論難などありましたら、よろしくお願いもうしあげます。

築地…。いいでよすね。

数少ない私のグルメスポットを言えば、浅草の天丼のまさる。
あそこの味噌汁は絶品。と、絶対味覚の持ち主のカミサンが言ってました。我妻の絶対味覚を察知した店主は、彼女に極上の細巻海老を差し出した。だが、愚鈍な味覚の私は、そのことさえ知ることができぬ。

グルメも怖い世界ですよね。

剣豪の名前を冠した人気ラーメン屋の有名店主は、科学調味料を使わぬと、豪語しつつも、合成みりんを使う。我妻は、その店に入るや否や、そのことを察知し、「餃子がないんじゃ、ラーメン食べない」と、踵を返した。

マスコミのグルメ情報など、たいして当てにならぬ。ブログでグルメを扱うことに、妥当性は確実に存在するんですよね。

*

お邪魔しました。

そして、ありがとうございました。

投稿: スポンタ中村 | 2007年7月25日 (水) 18時48分

◆湯川鶴章様、
 
 コメントありがとうございます。突然のトラバでお騒がせいたし
 ました。
 今回のお話に先立って貴著「ブログがジャーナリズムを変える」
 も購入し、たいへん興味深く拝読させていただきました。

 今後ともよろしくお願いします。もしかすると築地ですれ違って
 いるかもしれませんね(笑)。

◆スポンタ中村様、

 再度のコメント恐縮です+ありがとうございます。
 おかげさまで私も、懐かしい読書の思い出がいろいろと・・・☆
 
 それにしても奥様の“絶対味覚”、すごいものですね!

 ちなみに私は去年、幸運にも初めてデートしてくれた女性と
 レストランに行ったとき「このスパイスは不思議な味だね。
 いったい何だろう?と」話題にしたところ、彼女はあっさり
 「どう見ても、ただの黒コショウだけど・・・」と。
 
 彼女とのデートは、それっきりでした。

投稿: つきじろう | 2007年7月25日 (水) 19時32分

つきじろう様。
お邪魔します。m(- -)m。
このたびは、Mr.spontaがたびたびお邪魔しており、お騒がせしております。^^

築地は、美味しいものが一杯ですよね。私も大好きな場所です。

>「このスパイスは不思議な味だね。
>いったい何だろう?と」話題にしたところ、彼女はあっさり
>「どう見ても、ただの黒コショウだけど・・・」と。

たかが黒胡椒、されど黒胡椒なんですよ。
つきじろうさんの味覚は、素晴らしいかもしれません。

胡椒って、産地、乾燥方法、鮮度、挽き方、メーカーによって、味は全部違います。

我が家には、現在3種類の白胡椒と黒胡椒とがあり、挽き方は全部違います。
家族は全く気が付いていませんけど、料理によって使い分けています。
夫は、うるさいこと言う割りには、わかっていません。

塩も味が全部違いますよね。
今、我が家では「スイスアルプスの岩塩」を使っています。

ちょっと前まではサラダやそのまま塩をかけて食べるときには、「モンゴル」。
肉には「ヒマラヤ」。漬物や和食には、「赤穂」。ちょっと素材を生かした料理で、
塩味だけで食べるときには、「沖縄」と使い分けていました。
でもね~~。だあれも気が付かない。ただ美味しいのは分かるみたいです。

夫は仕事の合間に「塩」をなめて空腹を満たすことがあるのですが、
美味しい「塩」の「モンゴル」ばかり食べちゃうので、困るんです。

今は、「モンゴル」手に入りません。

ということで、「このスパイス違う」と思われたつきじろうさんの味覚は素晴らしいのだと思います。

どうも失礼しました。

PS.「村田商店」,お勧めです。私が見つけたんですよ。
寒天嫌いな人でも絶対「日本人に生まれてよかった」と思われるはずです。
3人分がまとめて入っているのがお得です。
芸能人が差し入れでたまに買いに来るそうですが、
1人前ずつのカップ入りは「差し入れ」には良いですが、高いです。

投稿: Mrs.sponta | 2007年7月26日 (木) 00時52分

◆Mrs.sponta様、
 
 なんと、スポンタ様から伺っていた奥様ですね!
 いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。
 
 > Mr.spontaがたびたびお邪魔しており、お騒がせ

 とんでもありません。こちらが一方的に失礼なことまで書いて
 お騒がせしておりますので・・・
 
 基本となる調味料の使い分けは素晴らしいですね。私自身は
 昔、カクテルマニアだったころ「砂糖」は買っても買っても
 キリがないほど何種類も集めたあげく、始末に困った経験が
 あります。
 
 村田商店さんのお品は、きっと寒天だけでなく甘味の素材も
 よほど吟味されているのでしょうね。ぜひ私も試してみたいと
 思います。

 > つきじろうさんの味覚は素晴らしいのだと

 いえ、ほんとに全然わかっていませんでした。
 そのように誉めていただくと、まるで落語の「コンニャク問答」
 みたいですが・・・(笑)

 ともあれモンゴルの塩、本物の販売店を見かけたらご報告
 しようと思います。今後ともよろしくお願いします☆

投稿: つきじろう | 2007年7月26日 (木) 06時34分

つきじろう様。

おはようございます~~。今日は、まん丸太陽燦燦ですね。

>ともあれモンゴルの塩、本物の販売店を見かけたらご報告
>しようと思います。今後ともよろしくお願いします☆

まあ!ありがとうございます。
もし、情報が手に入ったら是非、ブログでご紹介ください。
このブログは、美味しいものばかりが満載で、嬉しいですね。

さて、モンゴル塩ですが、1年前までは深大寺植物園そばにある、天然温泉「ゆかり」の売店で売っていました。

http://www.shiroyama-gr.co.jp/yukari/

ここだけでしか入手できませんでした。

元々料亭で、井戸を掘ったら「温泉」が出ちゃった!という場所です。
開業当初は、「さすが料亭」と思えるほどお料理も美味しかったのですが、今は味が凄く落ちました。

今度、「モンゴル塩ないの~」と聞いておきます。また、寄らせて頂ます。^^

投稿: Mrs,sponta | 2007年7月26日 (木) 09時05分

◆Mrs.sponta様、

 再度のコメントありがとうございます。
 じつは今朝、築地のお店でモンゴル岩塩の製品を売っている
 お店を見つけました。
 
 この製品と、姉妹品のミル挽き用の粗粒タイプの2種類で
 価格も適正と思えるものでした。
 http://www.takhi-japan.co.jp/jamts/jamts.html
 
 詳しい報告は少しお待ちいただきたく、お許し下さいませ。

投稿: つきじろう | 2007年7月27日 (金) 01時22分

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