ハモとの遭遇
掲載日「 2006/08/28 」
( この記事は、前記事「2006/08/28 築地市場お買い物メモ」の続き )
★末尾:ちょびっと追記あり。
さて本日のお魚クッキング後半戦、いよいよ本命のハモ!
なかなか、
ええツラがまえ
してまっせ、
こいつ・・・☆
このハモは「浅田水産」の店頭に朝9時すぎに並んだもの。
( いつもながら、このお店は朝のスタートが遅め )
お値段はキロあたり2,500円で、これは1匹1,300円だった。
ちなみにハモは大きければ良いというものではなく、「落としハモ(牡丹ハモ)」のように、料理によっては皮が薄い小型のものが適する場合もあるとか。さてハモに初挑戦するにあたり、“ハモ切り包丁”を買うべきかを今朝、「有次」で相談してみた。
お店のお兄さんは、会話の途中で筆者のことを思い出してくれた。
そして「ハモ切りは高いし、ハモ以外には使えませんからねぇ」と言い、要するにハモの骨切りに必要なのは重さと刃わたりの直線部分の長さなのだから、大きめの出刃包丁を買うほうが、あとで使い道も多いから良いのでは、と助言してくれた。
( ハモ切り包丁、通販とかで検索すると1本「5万円」とか「7万円」という製品が普通に売られているので仰天しました・・・☆ )ありがたく、素直に、助言に従うことに。
なお、この写真はウナギ裂きで、両脇に並ぶデカイのは関東の“背開き用”。
真ん中の彫刻刀みたいに小さいのは名古屋で使う“腹開き用”、その隣のミニチュアの斧みたいなのは京都の“腹開き用”だとか。
へぇ~☆、ウナギって、腹から開くなら小さな包丁で十分なんだ。
わざわざ背中から開こうとしたとたん、こんな大げさな刃物が必要になるなんて(笑) で・・・今回購入したのが写真上段の「七寸」。
比較のため、前回購入した包丁を下に並べてみた。
しっかりした重量感があり、これなら力に頼らなくても魚の小骨をザクザク切れそうな感じがする。
さて、いよいよハモに挑戦!・・・の前に、腹ごしらえ(笑)。
お昼と同じく、ホタテの貝焼き。今回はバターを乗せてスタミナアップ☆
コロナビールに絞り込むのはライムではなく、
徳島出身の友人がくれたスダチ♪
で・・・☆
腹に力が入ったところで、ハモをズバッ!っと捌いてみる。
内臓を出したところ。グロテスクなのが苦手な人はクリックしないほうが良いかも(汗
なにしろ長いのでワンルームの小さなキッチンでは作業しにくい。
仕方なく全体を3つに断ち切って三枚におろした。
ここまでは、前回購入した小さい出刃包丁の仕事。
・・・と、ここで予想外の問題発生! なんと、さきほど洗って準備した新品の包丁が、小さな水滴の付いた部分にシミ(サビ)発生。
ええ~っ!?、さっき洗ってから15分か20分ですよ!?
このシミ、こすっても落ちないんです(涙)。完全に“サビの赤ちゃん”といったところ。
おそるべし、和包丁・・・!!
気をとり直して、いよいよ今回の最重要課題である「骨切り」を開始する。
漫画『築地魚河岸三代目』で紹介された初心者向けのテクニック、
「布巾で段差をつくり、皮一枚を残して包丁を入れられるようにする」
という方法を試してみた。
( 上: 写真左が骨切り前、写真右が骨切り後 )手で持ってみると、こんな感じ。
身は切れているが、皮はちゃんと残っているのでバラバラになる心配は無い。 しかし、布巾はけっこうダメージが大きいですな☆
ま、授業料だと思えば布巾1枚ぐらい安いって!
どうにか、20分少々で骨切り終了。
こうして見るかぎりでは、いちおう細かく切れ目が入っているようだネ。。。
といっても正直、最初から上手にできるとは思わないので、あまり過度な期待は持たないことにする(笑)
これを2~3センチ幅に切って熱湯に落とし、氷水で締めれば・・・
「ハモの落とし(牡丹ハモ)」のできあがり!!
梅肉に酒と醤油をまぜて乗せれば、夏の京風情♪
なお、ハモの旬は夏ではなく、じつは秋からだ!、という説がこちらに。
さあ、いよいよ試食♪
ふむ、ふむ、うーむ・・・(苦笑
白い身の部分は我ながら美味しく食べられるのだが、皮がダメ!
やはり細かい骨が、皮の中まで食い込むように残っていて、これはダメです、はい。
結局、白い身だけを皮からこそげ取るように食べるしかなかった。
やはり最初から上手に、ってのは無理ですねぇ。でも身だけは美味しかったので、まあ初めてのチャレンジとしては・・・今後に期待!と自分に言い聞かせよう(笑)
続いて京都の“おばんざい”、ハモのつけ焼きを作ってみる。
じつは、これがまたクセモノだった!
焼けば皮が縮むので、身が丸まってしまうのを防ぐために串を打つのだが・・・
骨切りしたあとの身は極端に柔らかく崩れやすく(骨切りが下手くそなので、なおさら)、それとは対照的に皮は非常に硬い弾力を持っている。
このため、身のほうに串を通そうとすれば簡単に身が崩れて串が外れてしまい、かといって皮の下ぎりぎりに串を通そうとすれば、すぐに皮にひっかかって止まってしまう。
そこでエイヤッと力をこめると、たちまち身がつぶれてしまい・・・という難しさ。
どうにかこうにか串を打って、タレ(醤油・酒・みりん)をつけながらグリルで焼く。
これを食べるのは、とりあえず明日にしよう。
京都でも、つけ焼きは店頭で買ってきたものを冷めた状態で食べるのが普通だし。
それに何より、熱いまま串を抜こうとすれば、おそらく簡単に身が崩壊しそうで怖い(笑)
ともあれ・・・、かなり面白かったな、今日は♪
★ 2006/08/29追記:
翌朝・・・ ヤリイカで残ったゲソ(足)とエンペラ(頭の三角形)をオカズの足しにする。
筆者はゲソ焼きが好きなので、そのまま醤油をかけて焼いても良かったのだけど。
しかし今回、ハモの知識について『築地魚河岸三代目』のお世話になったので、感謝をこめて巻末付録のレシピ集から「イカのマヨネーズ焼き」を作ることに。
副材料のタマネギは、以前に余ったとき冷凍しておいたものを解凍して使用。
おお、なかなかウマい♪
ほどよいジャンク感がありながら素材の良さもしっかり際立っていて、気のきいたカジュアル居酒屋っぽい味。
これだけでもオカズやオツマミになり、また他の野菜に付け合せても良いだろう。
ごちそうさま☆ ちなみに昨日の残りであるホタテは、身をさばいてから冷凍保存。
不意の来客時にも最適の一品となる。
同じく、ハモの頭と中骨も冷凍保存。
これは、いずれ上等なダシの材料に!
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