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鮨文

Sushibun011 「鮨文」
中央区築地5-2-1 (8号館)
電話:03-3541-3860
営業時間:06:00~14:30
休業日:日曜・祝日・休市日

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訪問日「 2005/03/29 」

おまかせコース(3,675円)
Master's choice, and Boiled clam.

マルセル・プルーストに捧ぐ...江戸前のアナゴ!

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("Anago" means a Conger-eel)

しっとりしたスフレのように、柔らかく崩れながら溶けていく穴子。
その食感が、最後の最後まで余韻を残す。

江戸前の寿司なのに、素朴で優しいフランス菓子かと錯覚させるメルヘンチックな衝撃体験と出会えるのが、このお店だった。

かのマルセル・プルーストは、マドレーヌケーキを紅茶にひたして食べた瞬間、畢生の大著『失われた時を求めて』の着想を得たそうな。

その彼が、この江戸前アナゴを食すれば「ライフワークをもう一冊書いてみせる!」と叫んで店をとびだしていくに違いない。

「ギリシアの神々は、みつまめを知らざりき。。。」とは、故・開高健氏が詠み人しらずの昔の広告コピーで感心した例だったとか。

その伝でいけば「嗚呼、プルウストは江戸前を知らざりき」か...

そのアナゴに、これまた本店の呼び物である伝統のツメ。その味はあくまでも濃く!、甘く!、柔らかなケーキを力強く覆う極上品のメープルシロップを思わせる味わい。

どこまでもメルヘンに酔える「江戸前の世界」なのだった。

また、そのほかのネタも店独自の特徴が際立っている。

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全般に、ゆっくり寝かせて旨みをひきだそうという傾向のようで、
じっくり味わうほどムフフと笑顔が浮かぶような美味がひろがる。 

 




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そのかわり歯ごたえは失われているので、プリプリ、コリコリした食感を求める人にはオススメできないかも。

追加で、やはりこのお店で食べたかった「煮はまぐり」をオーダー。
こちらは歯ごたえしっかり、勢いよく跳ねまわるような喜び!

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ダシ巻きはアツアツではないけど、さっき焼き上げたことがわかる
ほどよい温もりが残っている。
おいしい♪・・・と思ったけど約1センチ角の玉子のカラが
混じっていたので、これはちょっと減点(笑)。

タラの白子は冬の名残り。。。



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築地市場も、いよいよ春本番へ!

 
 
 
 
 
 
 
<おまけ> この朝、正門で見た日の丸つきストレッチ・リムジン。
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